バラの香りについて

片桐青氷

4-6 スパイシー



花の香りでスパイシーな香りと言いますと、カーネーションの花がその代表と言われています。

学名をDianthus caryophyllusといい、Dianthusとは「神の花」、caryophyllusは「クローブ」、丁子です。
したがいましてクローブの香りを持つ神の花というような意味になります。

クローブ油の成分の70-95%がオイゲノール(Eugenol)という物質で、殺菌作用があり、歯医者さんで必ず治療の最後に消毒として使うのでほとんどの方はご記憶の有る香りだと思います。

カーネーションの香料もバラと同様に収率が0.02-0.03%と低くて高価なものです。この花の香りを見事に生かした香水が、ニナ・リッチ社の1948年に発売したレールデュタン(L’air du temps)という香水といわれていまして、日本でも非常に好まれている香りの一つです。

バラでスパイシーな香りを持つバラとしてはデンティー・ベスが有名で、ダマスク・クラシックの香りをベースにクローブのスパイシーな香りの特徴が出ています。

デンティー・ベスは1925年、イギリスのWm.E.B.Archer & Daughter作出で、オフェリア(Ophelia)とKichener of Khartoumが交配親です。




デンティー・ベス.pngデンティー・ベス(2016年5月撮影)